Gold Column
金品位と合金
金品位という言葉をご存知ですか?
「品位」というのは、金属の純度のことを指します。金品位とはゴールドの純度のことです。
金品位の違いによって、どのような違いが生まれるのでしょうか。
金品位の種類
ゴールドの品位は、100%の純金=24カラット(K24、24金)として24分率、または1000分率で表されます。
たとえば50%のゴールドであればK12となります。
通常K9~K24まで各種のゴールドが作れますが、K14やK18ゴールドが最もポピュラーで
ジュエリーにおいてはK20の色が美しく、よく使われるようです。
K24以外のものは、要するにゴールドにほかの金属を混ぜた合金なわけですが、
この合金をつくるために加える金属としては、銀、銅、パラジウム等が使われているのだそうです。
合金の特徴
合金をつくるメリットは、ゴールドに限らず大きく分けて2つあります。
1つは、金属の耐摩耗性や強度、硬度、重量を調整すること。
ゴールドは柔らかく、鉄の2.5倍も重い金属であるため、硬い金属や軽い金属と組み合わせることによって、
デザインの多様化や軽量化を図ることができます。
そして2つめのメリットは、色を変えること。
特にゴールドに関しては、プラチナや銀と違って、加える金属の種類や割合によって大幅に色を変えることができます。
イエローゴールドやピンクゴールド、ホワイトゴールドなどがその例です。
この色に影響するのは主に銀と銅の割合で、銀が多ければ白っぽく、最終的にはグリーンゴールドになります。
そこから銅の割合が増えると、イエローゴールド、ピンクゴールド、レッドゴールドと徐々に明るい色になります。
(ホワイトゴールドはパラジウムやニッケルの色が影響するようです。)
同じゴールドでもカラーゴールドを選ぶことにより、単色使いだけでなく多色の組み合わせで、さまざまなデザインのバリエーションが広がります。
ご自身にいちばん似合うカラーゴールドを探してみるのも楽しそうですね。
参照文献
『ジュエリーコーディネーター検定3級』
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